Greeting

理事長挨拶

研究領域を活性化と
さらなる国際化を目指して

この度、日本血管生物医学会の理事長を拝命いたしました。本学会は、日本血管細胞学会とVascular Medicine学会が発展的に統合されて2004年4月に発足しました。全身にくまなく分布する基本的な構造物「血管」を科学する血管生物医学は、発生・再生や臓器形成は勿論のこと、心血管疾患やがんなど全身のあらゆる病態に深く関わっています。2018年4月時点での会員数は500名であり、基礎・臨床の垣根を越えて血管に関わる研究者が幅広く集う場となっています。

先代高倉理事長時代には、国際血管生物学会(IVBM)の京都での開催に始まり、国内外の多くの学会とのジョイントシンポジウムを開催してきました。特にアジアでの連携に関しては、日本と韓国のジョイントシンポジウムを主体として、中国やオーストラリアも加わるAsia-Australia Vascular Biology Meetingの開催も実現されました。このような発展の軌跡をさらに未来に向けてより強固なものにしていくために粉骨したいと考えております。

私は、1988年に東京医科歯科大学医学部を卒業し、研修医を経て、循環器内科医として臨床・研究・教育を行ってきました。九州大学生体防御医学研究所やハーバード大学への留学期間では、遺伝子解析学や血管細胞生物学の基礎を学び、現在の活動の基盤を作ることができました。1996年に母校に戻ってからも内科・遺伝子診療科の臨床と血管細胞生物学・遺伝子解析学の研究を続けて参りました。本学会はこれまで多くの輝かしい業績を輩出し、素晴らしい伝統を築いてきましたが、現在の本学会を取り巻く状況は決して楽観できるものではなく、多くの課題に取り組む必要があります。

今後の在任期間の2年間で特に取り組みたいと考えていることは、「生体基盤としての血管」の成り立ちを明らかにし、さらに「血管機能の破綻と全身病態」として特に「がん」「循環器疾患」の病態解明と治療に結びつく研究領域を活性化していきたいということです。また、特に近年進展がめざましいゲノム解析研究の領域との融合についても取り組んでいきたいと考えています。このように本学会をさらなる発展に導いていくためには、国内の関連学会との連携に加え、北米血管生物医学会(NAVBO)や欧州の血管生物学会との連携も深め、さらなる国際化を進める必要があります。国際化とともに学会の発展に重要な若手研究者育成として、高倉理事長が始められた若手研究会の発展など事務局でも企画を検討したいと考えています。

これから2年間、全力を傾けてこれらの課題に取り組んで参る所存であります。学会の皆様におかれましては、温かいご指導、ご支援をいただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

平成30年4月

吉田 雅幸

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